【未来とは何か】 - 本要約ブログ

「未来」とは何か：１秒先から宇宙の終わりまでを見通すビッグ・クエスチョン https://amzn.asia/d/cqhDLLk

【未来とは何か】

ビルゲイツ大絶賛。今後100年といった近未来だけでなく、数千年や数万年、数億年、数百億年先までの未来を相手にする壮大さを備えた本。未来の予測を論理的に行う意味でも最高。思考の拡張が出来て本当に面白い。

●未来を予測して操る。未来は証拠に縛られないが未来のの証拠は過去にしか存在しない。未来志向が未来を方向付ける。

●あらゆる生物が行う3つの問い。うどんな未来を望むか。最も可能性の高い未来はどんなものか。自分の望む未来に向かって進むにはどうすれば良いか。

●起こりうる未来を予測する2つの基本的方法。

1.トレンドハンティング

相関、偶然、相談、因果

2.他者に尋ねる。

●地球は4500万世紀前に生まれた。しかし今世紀が生物圏の運命を握る初の世紀である。人類は自覚している、いないに関わらず強大な力を持つようになった。私たちの活動は未来を変える。明日下す決断が今後数百万年に影響しかねない。「どんな未来を想像するのか？」が重要である。

●成長の限界の警告。生態系の破壊を防ぐためには多くの成長トレンド、とりわけ再生不能な資源の消費や化石燃料などが生態系に与える悪影響を21世紀にせめて横ばいもしくは反転させなければならない。終わりなき成長の希望を捨てることを意味する。

●成長と持続可能性の間をとったらどんな未来が一番起こりそうか。人類の歴史は僅か20-30万年しかない。21世紀後半に90億人から120億人に増え、その後長い減少期間に入る。これは極めて重要で人口増加トレンドは過去1万年の大半に亘って続いたので、人口が減れば経済成長は減速する。

●温暖化により海底の凍結されたメタンハイドレートが溶け出し大気中に放出されれば北大西洋海流が流れを変えて北極の気候をヨーロッパ広域に送り込むというような転換点が発生する。

●核兵器は成長平坦化させるものとして大きな脅威で、2021年時点で9カ国合わせて約1万3000発の核弾頭がある。人類絶滅は常に付きまとっている。

●コロナからの正常化を世界各国が主導したように、近代国家は政治が動けばどれほど早く方向転換できるかを物語る。今後100年の4つのシナリオ。

・崩壊。

飢餓、戦争、政治経済の崩壊、パンデミックの組み合わせにより破局を迎える。核戦争は、気候変動、1000分の1の確率。人間の利益に合うよう調整されていないAIは10分の1、人為的パンデミックは予期せぬ人類起源のリスクは30分の1の確率で崩壊する。

・成長縮小。

成長そのものが主な問題と定義付け、政府は重い徴税と持続可能性を求める。

・持続可能性。

世界人口80億人未満で安定し万人のためのヘルスケアと教育、物質的保証を享受。大半の人は週20時間超えて働くことはない。時間に追われずに「良い人生」とは何かについて生態学的に現実的な考えを持つ。

・成長。

成長シナリオに賛同する人はてくのろじーを礼賛する楽観主義者だ。極めて厳しい経済環境では不平等のレベルは間違いなく増大し、富裕層は遺伝学、生物学、医学的介入をして新たな社会格差が生まれる。150歳を超える人が出てきて、聴覚、視覚、知性の強化が珍しくなくなる。その脇で食料の破綻、争い、戦争、による破綻の脅威が常にある。2100年までに少数の人は地球外に住んでいる。

●次の1000年。【人類系統のために、私たちが出来るただ一つのことは、ボトルネックとなる数世紀を何とか生き延びることにある。】その間に惑星の操作を学び、ハルマゲドンを起こす兵器ではなく、厄災に見舞われた時に避難できる地球外の定住地を手に入れること。

●今後の数世紀で花開くトレンドは以下。

1.エネルギーを持続可能な形で作る方法。

2.ナノテクノロジー

3.人工知能とロボット工学

4.人体改造により私たちの子孫を人間と機械の長寿命の融合体に変える生物学的テクノロジー

●エネルギー消費量に基づくカルダシェフの分類文明は全部でタイプ7まである。タイプ1では惑星のエネルギーを手に入れられる。10の17乗ワット。現在の地球は0.72のレベルと言われている。

●レベル2になると恒星(太陽)のエネルギーを全てエネルギー源とすることができる。ダイソン球という恒星を取り囲む球状物体の建設によって成し遂げられる。

●レベル3文明は、銀河系を全て支配できるエネルギー量を使用出来る。しかし我々の子孫が次の1000年以内に他の恒星系に到達できる見込みは殆どない。この3000年程は、レベル1文明のレベルにとどまっていることだろう。

●人間の改造は、今日、メガネをかけたり補聴器をつけたりするのと同じくらい一般的になっている。人類が多くの亜種に枝分かれしていく過程の始まりになる。サイボーグ、トランスヒューマンが出現し、次の「地球」の環境に適した場所で進化する。

●ジェフベゾス「重工業と公害を出す産業を地球外に移設し、宇宙で操業すれば良い」宇宙移民はドンドン増える。

●崩壊のシナリオを除いて、3000年までには多くの人が地球外に住んでいる。3000年代までの持続可能性のシナリオでは地球上の人類は今日と同じか少し減少するかもしれない。ただ、地球外コロニーで暮らすため総数は増えている。

●3Dプリンタの進化版が当たり前になり、新しい臓器、家屋、自動車などが文書を印刷するより簡単にプリント出来る。多くの機機械がスマート化され小型になる。ナノマシンが身体の老廃物を除去し、がん細胞を監視し、ビタミンや医薬品を投与し、海洋や大気から温室効果ガスを除去し、宇宙船や地球外コロニーの建造物のメンテナンスに貢献する。

●更に遠い先の未来、数億年というスケールでは、プレートテクトニクスの理論で、全ての大陸は繋がり、超大陸「アメイジア」が誕生する。

●太陽はすでに45億年生きており、今後も同じくらい生きる。今後太陽は膨張と収縮を繰り返し、30億年後には地球を飲み込む。

●銀河は合体する。銀河も進化する。恒星や太陽系や人や細菌と同じだ。アンドロメダ銀河と我々の天の川銀河は毎秒数百メートルで互いに近づいている。

●宇宙はドンドン大きくなり冷たく、空っぽになる。しかし、質量の95%を占めるダークエネルギー、ダークマターが謎となっている。マルチバース(多宇宙)というアイデアがある。

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