本要約ブログ

20-50代ビジネスマン向け、本要約ブログです。

【Newton2023年12月号】

 

Newton202312月号】

今月号も最高でした。物理の特集で、身近な電線の効率の話や、エントロピー増大の法則がプラスチック包装にも応用されている旨、地球の終わり方のシナリオも興味を掻き立てられる内容で必読。地球が近くにせよ、遠くにせよ住めなくなるのは確かであり、他惑星間移住の研究開発を加速させる必要があることが改めて浮き彫りになっている。取り急ぎは現実味のある火星である。

Newton 2023年12月号 https://amzn.asia/d/duQHWl5

月面で水をつくる新たなメカニズム。地球の磁気圏から放たれる電子が鉱物を分解して月面で水ができる。月面で水が確保できれば貴重なエネルギー源になる。

豚の体内でヒトの臓器を作る新技術。ヒトiPS細胞をブタに移植してヒト細胞を含む中腎ができた。1ヶ月で成長させたら50%の確率でヒト細胞で出来た中腎が形成された。

●2023ノーベル化学賞。ナノサイズの光る粒子「量子ドット」を発見し実用化した。2023年のノーベル化学賞は「量子ドット」の発見と合成を行った3名の研究者に贈られる。量子ドットはさまざまな色を発する発光素子として利用でき、ディスプレイや手術用のマーカーなどの用途ですでに使われている。量子ドットの発する光は純度が高く発光効率も良く色表現豊かで消費電力も低いことが特徴。

長さ10メートル以上のストローで水を飲むことは出来ない。大気圧の限界がストローの長さの限界。

電柱では電線が3本セットになっている。その理由は,高効率な「三相交流」。普通の回路に比べて効率が2倍になる。交流回路は直流回路に比べて電力の損失を少なくすることができるため発電所から家庭へは交流回路によって電力が送られている。

金属は温めると伸びるのに、高分子は縮む。その理由はエントロピー。透明のフィルムがピッタリと張り付いている包装「シュリンク包装」はポリエチレンなど一般的なプラスチックを加工したもので熱を与えると収縮する。プラスチックは有機分子が鎖のように連なった高分子(ポリマー)と呼ばれる分子が集まって出来ている。縮むという現象は、ゴムの乱雑さが増える法則に働くから。

乱雑さをエントロピーと呼び、全てはエントロピーが増大する方向に進む。熱力学第二法則もしくはエントロピー増大の法則という。

トンネル効果。マクロなボールを転がして上り坂のを乗り越えると言う場面を考えるとボールに十分な勢い(運動エネルギー)がない場合、坂を越えることはできない。しかしミクロな粒子は十分なエネルギーを持っていなくてもまるでトンネルを掘って進むようにエネルギーの障壁をすり抜けることができる。

これは量子力学において粒子は雲のように広がってぼんやり存在していると考えられているため。このトンネル効果は「呼吸」にも不可欠。細胞内のミトコンドリアでたくさんの酸化還元反応が起こるが、電子のリレーは簡単ではない。ここでトンネル効果によりエネルギーの障壁をトンネルのように電子が飛び移ることができることが反応がおこる要因。

地球の終わり方。

・天体の衝突

過去にも大量絶滅を引き起こしている。巨大津波が押し寄せるだけでなく、チリが太陽光を遮断し植物の育たない期間が10年続く。しかし衝突の後も生態系の20%は生き残る。

破局噴火

過去の5回の大量絶滅も破局噴火が原因。噴火による二酸化硫黄ガスが成層圏に入ると水の反応して、硫酸エアロゾルという微小な粒子となり、成層圏にとどまる。それが太陽光を遮断し寒冷化が進む。

超新星爆発

太陽は約80億年後燃え尽きるが、質量が太陽の20倍ある重い恒星が超新星爆発を起こすと凄まじいガンマ線バーストが放出される。これが地球を直撃した際、地球のオゾン層の大半が消滅する。すると紫外線により皮膚がんや白内障などの病気のリスクが大幅に上がる。ただしベテルギウスの自転軸は地球方向から20°ズレているので直撃はないと考えられる。しかし160光年先の超新星爆発でもそのX線によりオゾン層30%が破壊される可能性がある。実際にデボン期(37000-35900万年前)の大量絶滅原因はそれである。

・酸素の消滅

太陽が今後明るくなり地球の温暖化が進むと空気中の二酸化炭素は減少する。珪長質岩に含まれるケイ酸塩は二酸化炭素と反応して炭酸塩を生成する。これを化学的風化作用という。これが進むと植物が光合成できなくなる。10億年後酸素濃度は2%以下になる。すふと植物は死滅し、生物も酸欠により絶滅する。細菌のみ生き残る。

・海水の消滅

毎年20億トン以上の海水が失われているかも知れない。このペースていくと6億年後には海水が消滅する。温暖化の連鎖により暴走室温状態となると海水蒸発は促進される。

・地球の膨張

太陽が赤色巨星になり地球は飲み込まれるのが80億年後。人類が地球に生き残っていてもこの運命は避けられない。

人類が太陽系から離れる日。現時点で5500個のハビタブル惑星が確認されており、地球サイズは約20個。地球から遠すぎると到達できないのだ一番近い恒星系は4光年先のアルファ・ケンタウリ。しかし宇宙船で行くと8000年かかる。

●2016年には光速の20%のスピードで航行できる宇宙船を開発しアルファケンタウリに送り込む「ブレイクスルー・スターショット計画」が始動している。その宇宙船はスマホサイズで数グラム程度。これなら光速の20%のスピードで20年で到達が可能である。

従って重要なのは寿命を伸ばし、技術革新が起きる可能性を高めること。そのためなるべく地球を長持ちさせる努力が必要。

 

#地球の終わり方

#他惑星間移住

#アルファケンタウリ

#ハビタブルゾーン

#科学雑誌

#ニュートン

#Newton

#202312月号

#読書

#オーディオブック

#オーディオブックランニング

#読書記録2023

#読書好き

#本棚備忘録

#bookstagram

#bookstagrammer

#本棚

#読書好きな人と繋がりたい