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【食欲人】

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【食欲人】

めちゃくちゃ面白い。人間の食欲は5種類ある、ということを理解すれば摂取すべき食べ物を1日で組み立てられる。様々な実験を通して生き物にとってタンパク質がいかに重要かが痛いほど分かる本でした。

 

食べたいものを食べて完璧な栄養状態のステラの実験。毎日の炭水化物と脂肪からの摂取カロリーの合計とタンパク質からの摂取カロリーとの関係をグラフにしたところ、食事中のタンパク質/脂肪・炭水化物比は毎日何を食べてもひと月ずっと一定だった。

タンパク質1に対し、脂肪と炭水化物が5だった。

草食のコオロギが共食いを始めた。コオロギは高タンパク質食には目もくれずタンパク質を含む餌だけを食べた。全てはタンパク質に対する強力な食欲だった。

カロリーとはとても変わった単位である。1キロカロリーは摂氏14.5℃の水1kg(1リットル)15.5℃まで1℃上げるのに必要な熱量ののこと。

タンパク質は体内のあらゆるものの原料「窒素」を含む。ホルモンや酵素、情報を蓄積保存する分子であるRNA,DNAなど体内のあらゆる重要なものを作る。

脂肪は我々を寒さから守り、ビタミンを貯蔵し肌を潤し、眼球や関節を衝撃から保護する。全ての細胞を包む幕を作る。

炭水化物はエネルギーにもDNAにもなる。

ビタミン、ミネラルは「電流」になる。微量栄養素と言われる。ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、塩素、カリウムが電流を発生させ、その電流が我々を動かしている。心臓を鼓動させ、神経細胞を電気的刺激によって発火させる。

バッタはタンパク質欲しさに炭水化物を過剰摂取していた。高炭水化物食バッタは成虫になるまで時間がかかった。

味は「栄養素の種類」を示す。我々は口の中だけでなく、腸にも味覚受容体を持ち、食物が消化の過程で分解される間も栄養素を追跡していることを忘れてはいけない。

人間の食欲は5種類ある。タンパク質、炭水化物、脂肪、ナトリウム()、カルシウムの5つ。これらは3つの主要栄養素と2つの微量栄養素だ。これが食物の中で味を識別できる栄養素にピッタリ一致する。

空腹感に「胃の膨れ具合」は関係ない。美味しいものは滋養になる。食物繊維は食欲のブレーキの役割を果たし、食べ過ぎを防ぎ、腸内微生物の餌にもなる。

ゴキブリは段ボールからでも栄養を摂れる。極めて柔軟性の高い雑食性を持ち、食べ物なしで1ヶ月生きられる。水されあれば100日以上生き続ける。

ゴキブリの後腸には数千本の小さなとげがありその11本に棲む数百万の微生物はほとんどの動物には無用の炭水化物源を消化することが出来る。セルロース(木や紙、ダンボールなど地球上に最も豊富に存在する有機化合物)を食べ、トゲの微生物のおかげでそれをエネルギー源にすることが出来る。

セルロースをエネルギー源に出来る生物は数種類しかいない。

イヌは人間の残飯を食べるよう進化した。ネコはネズミを減らす能力を買われることが多かったため、進化と家畜化を経る間も獲物を狩り続けた。

タンパク質欲は脂肪と炭水化物の比重が高まりつつある食料供給の世界で、タンパク質の摂取ターゲットを達成するために過剰なカロリーを摂取するよう我々を駆り立てているのではないか。

多様な組み合わせで自由に食べられると、皆、タンパク質比率15%の食事になる。

北極で起きたタンパク質中毒。タンパク質のみの大量摂取は体に悪い。ウサギ飢餓という現象。ウサギ肉は極端に脂肪分が少なく炭水化物をほとんど含まない。毎日ウサギ肉だけを食べているとタンパク質中毒に陥る。稀な栄養障害。約1週間で下痢を起こし、頭痛、倦怠感、不快感を生じた。

人間が共食いをした。25名の隊員のうち19名が死亡した。脂肪を食べない動物は数が減る。

食べる量を減らせば寿命が長くなる。カロリーは寿命と関係ない。

低タンパク質/高炭水化物食のマウスはテロメアがより長く、より長生きした。高タンパク質/低炭水化物食のマウスはテロメアと寿命がより短かった。

老化は食事で調整出来る。断食が長生きに効く。肥満は健康に悪いとは断言できない。

ブルーゾーンと呼ばれる100歳超の人が多く住む超長寿地域に暮らす人々は同じパターンで食べていた。沖縄は100歳以上人口割合が先進国平均の5倍である。食事の食物繊維含有量が高い。

タンパク質食が体脂肪を燃やす。

人類は農耕により身長が縮み虫歯が増えた。食生活の変化による病気の兆候を示している。

酪農の発展について。動物界には他に存在しない、ラクトース(乳糖)はそのままでは腸から吸収されない。一般的にはラクターゼという消化酵素を産生するのは生後の一定期間だけで、これ以降は下痢を起こす。そこで発明した発酵という手段。乳は発酵させれば下痢にならない。これにより動物性栄養素を確保できた。

超加工食品によって人類はぶくぶくになっている。工業的製法で広範な加工が行われており、プラスチック、殺虫剤、除光液と同じ成分を食べている。ラベルには合成香料としか表示されない。

中でもトランス脂肪酸は最も悪名高い。世界で毎年50万人がこれがもたらす心臓病で亡くなっている。

餌に十分な量の食物繊維が含まれるとバッタは食べる量を増やさなくなった。腸の処理能力の上限に達するから。りんごもジュースにしたら4つも平らげられてしまう。

工業化で微量栄養素が捨てられている。タンパク質をケチれば製造原価を安く出来るので、食品メーカーほタンパク質を減らしている。(こんなこと民法TVで流れるはずがない)

日々我々が食べているものは、人類史上初の物ばかり。企業は証明されていないから販売をやめない。

 

 

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